みなさん、こんにちは!
このご報告を書いている、ちょうど1ヶ月前の
6月14〜16日の3日間、『熊と福の会』を開催しました。
“自分の内面にある奥山と地球、日本に実存する奥山は繋がっている”
“熊も人もよろこぶ会”という
ちょっとかわったテーマを持った会でしたが、
3日とも全国からそれぞれの自分の中の奥山を携えた
たくさんの方々にお越しいただきました。
『熊と福の会』では、お越しいただいたみなさんからいただいた
寄付金、一緒に盛り上げてくださった出展者さんからの出展協力金を
合わせたものから、運営費を一部引かせていただいた
117,878円を
縄文柴犬を育成普及する活動をしている広島県のコダマノモリさんへ
寄付させていただきました。
寄付金のご協力をしてくださったみなさんに、
あらためまして感謝をお伝えいたします。
ありがとうございました!
「縄文柴犬と暮らすことで森の野生動物たちと人間の生活に自然な境界線をひく」。
里に降りてきてしまった森の野生動物を駆除するのではなく、
「森の野生動物たちの命も、人間たちの命も守る」という思いで
活動をされているコダマノモリさん。
ぼくは、このコダマノモリさんの活動は、現状を明るく照らす光だと思い、
『熊と福の会』からの寄付先に決めさせていただきました。
コダマノモリご家族にも初日にお越しいただき、
代表のりんちゃんにお話会をひらいていただきました。
お話を通じて、熊をはじめとした森の野生動物や
人間の生活に寄り添ってくれる犬の存在など、
あらためて地球は人間だけが生きている場所ではなく、
まさしく全生命、みんなで生きている場所であること、
もっといえばみんながいてくれるからぼくは生かされていること、
を強く感じました。
人間だけが生きやすい場所ではなく、
全生命が生きやすい場所をつくっていけたらいいし、
人間だけが生きやすい場所というのは、実はないということが
“みんなでひとつの命を生きている”地球上の真実なのではないかと、思いを強くしました。
『熊と福の会』から1ヶ月。
その間に、田んぼの準備や田植え、新刊のやりとりや編集、新築店舗のあれこれ、など
ただただ目の前のことに没頭しながらも、
1ヶ月前の3日間に目にした光景を、今も咀嚼中で、
あまり先のことは考えられていないのですが、
また『熊と福の会』という場所を設けたいな、とぼんやりと考えています。
このご報告とお礼で使わせていただいた写真(トップ画像)は、
熊と福の会最終日に、クマターワークという表現のワークショップで参加してくれた
ヒロちゃんが、その場にいる参加者さん全員と即興で上演してくれた時のものです。
知らず知らずのうちに頬を涙が流れ、魂から歓喜するような上演でした。
“みんなの奥山が繋がっている”ことを頭ではなくおなかで受けとる一瞬でした。
写真はまさに冬眠から熊が起きるところ、のシーンなのですが、
実は……
この上演が終わり、その後の井上博斗さんの民謡ライブでグランドフィナーレ、
ご来場のみなさんを見送り、家路に着く時、
ぼくは“迷い熊”に出会いました。
“迷い熊”はもちろん実物の熊ではなく比喩で、
この場では詳しく“誰か”はお伝えできないのですが
“ずっと連絡をとれずにいた繊細で優しい生き物”とだけお伝えさせてください。
彼は『熊と福の会』を目指して来てくれていたのだけれど、
会場には入ることができずにいたのです。
ぼくは彼を見つけたときに
「あぁ! やっぱり自分の内側にある奥山と、
現実世界の奥山は繋がっている!」と、確信しました!
こじつけのような、ただの偶然のようなことではあるけれど、
やはり繋がっているこの世界、
『熊と福の会』がそんなことを確認し合う場として、
これからも存在できるように、次回開催をなんとなく考えながら、
日々を過ごしていきたいと思います。
(服部福太郎)